童謡を歌うレッスンです。本レッスンで用意されている楽曲は、以下の楽曲です。
誰もが学校で習う有名な童謡です。童謡は、非常にシンプルなリズムとメロディで構成されていることが多いですが、だからこそ、自身のピッチ感覚の正確さや、歌い方の癖などをチェックするのにぴったりの題材とも言えます。
自分では、正しく歌えると思っていても、もしかすると、少し苦手なフレーズや、音、母音が存在するかもしれません。
誰もが知っているメロディを通じて、自身の歌の特徴についてチェックしていきましょう。
本レッスンでは、歌詞がすべて「あ」となっています。
まずは、自身のピッチ感覚の正確さを図るためにも、一つの母音でメロディを歌ってみることをおすすめします。
「あ」で歌い終わったあとは、「い」「う」「え」「お」など、異なる母音で歌ってみましょう。
すると、「特定の母音だけ、ピッチがずれやすい」といった現象がみてとれるケースがあります。実は、母音が異なると、フォルマント周波数が変化し、フォルマント周波数が声帯の振動に影響を与えることがあります(音源フィルタ相互作用)。
例えば、「い」だと高い声が出にくい、といったことが多くみられます。自身の苦手な母音を見つけることができたら、発声しやすい口の開き方などを研究してみると良いかもしれません。
上昇フレーズでは音が合っているのに、下降フレーズでは音が少しずれている、というケースがよくみられます。
声帯の生理的な機構からみても、ピッチが上昇するときと、ピッチが下降するときでは、声帯周りの筋肉の働き方が異なります(収縮と弛緩)。そのため、感覚的には上昇フレーズと下降フレーズで同じように歌っているつもりでも、実は下降時の方がピッチが甘い(もしくは上昇時の方がピッチが甘い)、というのはよくある話なのです。
もし、上昇フレーズと下降フレーズで、ピッチの正確さに違いがある場合は、音高の感覚を掴むためのレッスンを実施することをおすすめいたします。全音はこれくらいの距離、半音はこれくらいの距離、という感覚をしっかり掴むことで、上昇フレーズ、下降フレーズ問わず、正確なピッチで歌うことができるようになります。