歌が上手くなるには、ボイストレーニングが有効です。しかし、「ボイトレ教室に通うのは高そう」「いくらくらいが相場なのかな」など、疑問に思うことも多いでしょう。
ボイトレの値段を確認するときは、やり方や時間、回数を踏まえるのがポイントです。この記事では、効果を出すためのボイトレの方法や回数と、その料金相場を紹介します。
ボイストレーニングの方法には、いくつかの種類があります。
ここでは、代表的な練習法である、「ボイトレ教室に通う」「ボイトレアプリで練習する」「ボイトレ系YouTubeで学ぶ」の3つの料金相場を紹介します。
ボイトレをしようと考えるとき、まず思い浮かぶのがボイトレ教室でしょう。ボイトレ教室でかかる費用には、以下のようなものがあります。
入会金は、無料のところもありますが、相場は1万円程度です。レッスン料は、17,600円〜22,000円/月程度で、教室やコースによって時間や回数も異なります。
オンライン指導の場合や、グループレッスンの場合、受講者が小学生・中学生の場合など、条件によってはやや値段が下がる場合もあるでしょう。
また、ボイトレ教室を個人で運営しているところでは、レッスンスタジオがなく、別途スタジオ代がかかるケースもあります。そのほか、教材費や発表会の出演料、オーディションの参加費用など、必要に応じて追加料金がかかる場合もあるので、確認するのがおすすめです。
ボイトレの方法として、アプリを活用するのもおすすめです。ここでは、ボイトレアプリ「Voick」の値段を例に紹介します。
「Voick」の場合、初心者向けのトレーニングコースに含まれる、全12レッスンが無料です。また、無料で自分の声の「音程」や「音量」をリアルタイムで確認できます。
「音域」や「音程の正確性」、「ロングトーンの長さ」なども診断できるので、自分の成長の可視化が可能です。
そのほか、高い声を出すためのミックスボイスコースや、ビブラート習得コースなど複数のコースがあり、1,900円/月で全コースがいつでも受け放題となります。
近年では、YouTubeでボイトレのやり方を紹介するボイストレーナーも増えています。自分に合うチャンネルを見つけて、継続して練習することができれば、YouTubeでのトレーニングも可能でしょう。
YouTubeを使う場合は、基本的に費用は無料です。ただし、気に入った先生に直接レッスンを受ける場合は、ボイトレ教室と同様にレッスン費がかかる場合があります。
また、ボイストレーナーは個人で授業を行なっていることも多いため、教室を持っていない場合には、レッスン時にスタジオ代がかかることもあるでしょう。
ボイトレの料金は、ただ安ければいいというわけではありません。種類ごとにそれぞれのメリット・デメリットがあるので、考慮して検討しましょう。
種類 | 料金 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
ボイトレ教室 | 高い | ・先生に苦手を見つけてもらえる ・自分に合った練習法がわかる | ・毎日通うのは難しいため、自分で復習をしないと定着しない ・良い先生に当たるとは限らない |
ボイトレアプリ | 安い | ・時間や場所を問わずいつでも練習できるので、学んだことが定着しやすい ・すべてのレッスンが受け放題 ・自分の歌声の傾向を具体的に確認できる ・独学でも何をやればいいかわかる | ・スマートフォンでアプリをダウンロードする必要がある |
ボイトレ系YouTube | 無料 | ・動画で視覚的に学習できる ・有名なボイストレーナーの講座を受けられる | ・さまざまなチャンネルがあり、自分に合ったものを探すのが難しい ・自分の歌声に対するフィードバックがもらえない |
ボイトレの料金を比較するときは、時間の長さや回数、期間などもセットで考えることが必須です。
では、ボイトレで効果を出すには、どのくらいの時間や回数が必要なのでしょうか? 成果が出るまでの期間も含めて解説します。
突然ですが、あなたは「1週間前の夕飯」を覚えていますか? パッと思い出すには、時間がかかる人もいるでしょう。それでは、2週間前の夕飯どうでしょうか? 「もう思い出せない」という人もいるかもしれません。
人は、一度経験したことをどんどん忘れてしまいます。これはボイストレーニングでも同じです。
せっかくボイトレ教室でレッスンを受けても、1週間、2週間と期間が開くと、学んだことを忘れてしまいます。
そのため、ボイトレで効果を出したいのであれば本来、”毎日“トレーニングを行うことが必要です。
しかし、ボイトレ教室を活用する場合、毎日通うのは費用や時間の面で難しいでしょう。現実的なラインで考えると、最低でも週に1回は通うことが望ましいです。
そのうえで、ボイトレ教室に行かない「間の6日間」も、習ったことを忘れないようにトレーニングをしなくてはいけません。毎日練習してはじめて、ボイトレの効果が出るようになります。
ボイトレ教室のコースは、30分、45分、60分など、長さがさまざまです。もちろん時間の長さに応じて、料金も異なります。
ボイトレ教室を活用して歌の上達を目指す場合は、60分以上のコースがおすすめです。
60分というと、時間がたっぷりあるように感じるかもしれませんが、実際はそうではありません。以下は、30分の場合と60分の場合の、ボイトレ教室の一般的なレッスン内容の内訳です。
10分:ウォーミングアップ / 10分:発声トレーニング / 10分:課題曲の練習
ボイトレ教室では、はじめに「ウォーミングアップ」や「発声トレーニング」を行うことが多く、30分のレッスン内で曲の練習ができるのは、最後の10分ほどです。曲は1曲4〜5分あるので、通して歌えるのは1回のみ。その後アドバイスをもらって終わりとなります。30分ではほとんど練習ができないため、あまりおすすめできません。
15分:ウォーミングアップ / 15分:発声トレーニング / 30分:課題曲の練習
60分のコースであれば、「ウォーミングアップ」や「発声トレーニング」を行ったあとの残り30分が、課題曲の練習の時間となります。30分コースに比べると長いですが、それでもあっという間です。
スクールによっては、「ウォーミングアップ」の時間は先生がつかないケースも多く、先生とのレッスンは45分ほどしかないケースもあります。
上記のように、レッスンの全てが曲の練習になるわけではないため、60分以上のコースを選ぶことが望ましいでしょう。
ボイトレの予算の検討では、「月々の金額」だけでなく、どのくらいの期間継続する必要があるのかもポイントです。
歌が上手くなるためには、声帯や呼吸のコントロール方法を身につける必要があります。これらは、数回練習しただけで習得できるものではありません。
さらに歌唱力は、徐々に上がるというよりも、「あるとき感覚がつかめてぐっと引き上がる」ような成長曲線を描きます。
そのためボイトレに取り組む際は、根気強い長期での取り組みが必要です。成果が出るのは、約半年〜1年ほど後だと思ったほうがよいでしょう。
仮に1年ボイトレを続けるとすると、月に1万円の費用をかけた場合は、年間で12万円。2万円の費用をかけた場合は24万円、というように、最終的に支払う金額に大きな差が生まれます。
これまで解説したように、ボイトレは毎日実施することが理想です。ですが、毎日ボイトレ教室に通うのは難しいため、最低ラインである週1回60分で料金を比較してみましょう。
以下は、ボイトレ教室やアプリ、YouTubeを活用した場合の料金比較です。
タイプ | 週1回60分の月額費 | 1年続けた場合の料金 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
USボーカル教室 | 教室 | 22,000円〜 | 264,000円 | 月2回を月4回に換算 |
SHEER | 教室 | 23,466円 | 281,600円 | 1コマ45分を60分に換算 |
Vocal Lesson MyU | 教室 | 22,000円 | 264,000円 | |
NAYUTAS | 教室 | 27,720円 | 332,640円 | 1コマ50分を60分に換算 |
VOAT | 教室 | 35,200円 | 422,400円 | 1コマ30分を60分に換算 |
ボイトレアプリ「Voick」 | アプリ | 1,900円 ※週1回に限らず毎日利用可能 | 22,800円 | 全レッスン毎日受け放題 |
ボイトレ系Youtube | YouTube | 0円 | 0円 |
※2023年1月時点の、公式サイトのマンツーマンレッスンの料金を参照しています
※教室によりコースの回数や時間が異なるため、週1回60分(月240分)に換算して記載しています
ボイトレ教室に継続して通うと、その分費用もかかります。しかし、プロに直接指導してもらうことで自分の弱点が分かり、適切な対策できるのが特徴です。
ボイトレ教室を活用する場合は、かかった費用を無駄にしないよう、レッスンのない6日間にきちんと復習をしましょう。
ボイトレアプリの「Voick」なら、1人での復習もやりやすくなります。また、費用の面で教室の活用が難しい方にもおすすめです。
ボイストレーニングをするには、料金相場を踏まえたうえで、予算や時間、目的にあったやり方を選ぶのがおすすめです。ここでは、パターン別におすすめのボイトレの選び方を紹介します。
《ボイトレ教室+ボイトレアプリ》
ボイトレ教室に通うと、自分ではわからない弱点を先生に見つけてもらえ、それに合ったトレーニングを行なってもらえるため、何から取り組めばよいかわかりやすくなります。
ボイトレ教室で正しい練習法を学んだうえで、間の6日間で忘れないようにアプリで自主練習すると、歌の上達に効果的です。自分の声をアプリで可視化しながら、習った発声方法を復習しましょう。
また、ボイトレアプリを使うことで、先生でもわからない、より細かい音程のズレなども確認できるため、上達が早くなります。
《ボイトレアプリ+YouTube》
ボイトレ教室に通う時間がない、毎月の費用がなかなか出せない、という人は、アプリとYouTubeを組み合わせるやり方がおすすめです。
この場合、自分にあったYouTubeチャンネルを見つけられるかがポイントになります。いろいろなボイストレーナーがチャンネルを開設しているので、まずはアプリで自分の苦手を見つけて、苦手に対する改善策を具体的に紹介しているものを選ぶとよいでしょう。
またYouTubeでは、先生から直接フィードバックをもらうことができないため、アプリを使って、正しく発声できているか確かめながら練習すると効果的です。
《ボイトレアプリ》
独学でもくもくと練習したい人には、アプリをメインとしたがボイトレが最適です。料金も1,900円/月〜なので、はじめやすく続けやすい練習法となります。
この場合は、先生がおらず自分の苦手がわからないため、まずアプリで自分の歌声を分析しましょう。音程の高い低いや、リズムが合っているかなど、歌声を可視化して傾向を確認します。
そのうえで、トレーニングコースの中から自分に合ったものを選び、毎日5〜10分でいいので取り組んでみてください。
定期的に、採点機能や歌声診断モードを使って、自分の成長を確認するのがおすすめです。
アプリを使うと料金も抑えられ、自分1人でも何をやればいいかわかるので、毎日の練習が続けやすくなります。
ボイトレの料金を比較する際は、「ただ安い方法を選べばよい」というわけではありません。効果を出すために、適切な時間、回数を継続することを踏まえましょう。
ボイトレは毎日継続してこそ成果が出ます。ボイトレ教室を活用する場合は、最低でも週1回60分を1年以上続けることを前提として、比較してみてください。
また、指導のない間の6日間も復習が必要です。1人でも復習できるよう、ぜひボイトレアプリの「Voick」を活用してみてください。